自然農法は家庭菜園や小規模な畑でしか成り立たないのではないか。そうした疑問を持つ方は少なくありません。肥料や農薬を使わない栽培法は手間がかかるため、大規模化は難しいと思われがちです。
しかし、イギリスで自然栽培を実践する今橋さんから、常識を覆す取り組みが共有されました。約100ヘクタール(250エーカー)という広大な土地を一挙に自然農法へ転換する計画です。これはイギリス国内でも最大規模のプロジェクトといえます。
土づくりの手順や転換を成功させる考え方など、実践に役立つ知見が詰まっています。動画で明かされた重要なポイントを整理して紹介します。
慣行農法・オーガニックから「自然農法」へ舵を切った出会い
このプロジェクトを率いるのは、イギリス在住のギグスさんです。広大な土地を購入した彼は、農業を始める直前の2020年春に今橋さんの農場を訪れました。
当初は通常のオーガニック農法を想定し、専門のガーデナーや農家を雇う予定だったといいます。しかし、今橋さんの自然栽培を目の当たりにして深く共鳴。「これこそが目指すべき道だ」と確信したギグスさんは、従来の計画を白紙に戻しました。そして自然農法の理念を共有できるスタッフとともに、一から歩み直す決断を下します。
単に手法を取り入れるのではなく、自然への敬意や哲学に共鳴すること。この姿勢こそが、大規模な転換を推し進める原動力となっています。
慣行農法の土をどうリセットするか?クローバーによる土壌の正常化
ギグスさんが取得した土地は、直前まで化学農薬や化学肥料が使われていた畑でした。成分が残る状態から、いきなり作物を育てて自然農法を成立させるのは困難を極めます。
そこで最初に取り組んだのが、一面へのクローバー(緑肥)の播種でした。映像に広がる見渡す限りの緑は、すべてクローバーです。クローバーの栽培には、次のような重要な役割があります。
- 土壌に残る過剰な養分やケミカルの浄化
- 根粒菌による適度な窒素固定と、深い根による土壌の物理性改善
- 地表を覆うことによる雑草の抑制と土壌生態系の回復
まずは土を正常な状態へ戻すためのステップを惜しまず踏むこと。焦って作物を植えず、緑肥の力を借りて大地をリセットしていきます。このプロセスは、規模の大小を問わず自然農法への転換期において極めて重要な教訓です。
100ヘクタールの未来図:穀物、パンづくり、そしてアグロフォレストリー
土を整えた後の展開も、非常に綿密に計画されています。
- シリアル(小麦・穀物)の栽培とパンづくり:クローバーで土を整えた後、秋にはシリアルを播種する予定です。収穫した穀物から多種多様なパンを焼き、独自の販路を開拓していく計画が進んでいます。
- 500本のアップルツリーと野菜の混植(エディブルガーデン):敷地内にはリンゴの木を500本植樹。その樹冠の下や周囲に野菜を配置します。単一栽培の大規模農場ではなく、人が訪れて自然とふれあえる多層的な空間を目指す構想です。
- 地域の象徴となるシンボルツリーの存在:敷地内には何百年も生き続けてきた大木がそびえ立ちます。ファームの守り神のように佇み、自然の循環と歴史を尊重する農場のシンボルとなっています。
さらにスコットランドでも、50ヘクタール規模の自然農法による菜種栽培が進行中とのこと。2トンの収穫から油を搾る計画で、イギリス全体で自然農法が面として広がりを見せています。
学びのまとめ:思想を核に据えた大規模化への挑戦
小規模な畑で自然農法を実践していると、病害虫や雑草の管理に悩む場面も少なくありません。「これが何ヘクタールにも広がったらどう管理するのか」と疑問を抱く方も多いはずです。
しかし、ギグスさんの事例は一つの可能性を示しています。自然の法則に従うからこそ、大面積でも持続可能なシステムが組めるという点です。
- 土を信じ、緑肥で時間をかけて正常化する
- 穀物や果樹など、土地の力を最大限に活かせる品目を組み合わせる
- 生産だけでなく、加工・販売や人が集まるコミュニティまでをデザインする
自然の力を引き出す姿勢を保ちながら、地域や社会へ普及させていく道を探る。今回のイギリスからの報告は、自然農法を学ぶ人にとって大きな示唆と視座を与える事例といえます。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。










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