自然農法や自然栽培を学ぶ中で、避けて通れない重要テーマの一つが「自家採種(種取り)」です。
種を外部から買い続けるのではなく、畑で育った作物の命を次の世代へと繋いでいきます。この営みには、単なるコスト削減や自給にとどまらない深い理由が存在します。
今回は、自然栽培を長年実践されている今橋さんの動画から内容を整理しました。リーキ(ポロネギ)、タマネギ、チャード(スイスチャード)の具体的な種取り方法と、自家採種がもたらす利点についての学びをお届けします。
ネギ科の種取り実践:リーキとタマネギ
まずは、球状の花(ネギ坊主)をつけるネギ科の作物、リーキとタマネギの種取り手順です。
収穫のタイミングと採取の手順
- 収穫適期を見極める:ネギ坊主の中で種が実り、殻が弾けて黒い種がこぼれ落ちる「直前」が収穫の適期となります。触ると自然に種がこぼれ落ちる状態の房を、ハサミで丁寧に切り取ります。
- 揉み出しと選別:集めた房を袋や容器に入れ、手で優しく揉みほぐしながら種を外していきます。:大きな殻を取り除いた後、息や風を当てて軽い殻を飛ばす「風選(ふうせん)」を行います。こうして、しっかりと重みのある充実した種だけを残していきます。
命の選抜とリレー(リーキ9年目の重み)
動画で紹介されているリーキの種は、自家採種を重ねて9年目を迎えたものです。
前年の冬に育った大株を収穫後、ハウス内のポリトンネルに移植します。春から初夏にかけてじっくり育て、開花と結実を待つのが今橋さんの手法です。
今橋さんは「畑で最も元気に育った最良の個体」を選んで種を採る作業を毎年繰り返します。これにより、年を追うごとにその畑の環境に適した強い系統へと育っていくと言います。
タマネギも同様に9年目の自家採種株です。黒く輝く充実した種は、長い年月をかけて畑の環境に適応してきた証といえます。
チャード(スイスチャード)の種取り実践
続いて、鮮やかな茎が特徴となるチャードの種取りです。
充実した種の見極め
チャードは茎の周囲にびっしりと種をつけます。種取りのポイントは以下の2点です。
- 茶色く熟した充実した種を選ぶ:青みが抜け、しっかりと茶色に色づいた大きめの種を選んで扱ぎ落とします。
- トゲや茎に注意する:素手でしごくと手を傷める恐れがあるため、手袋の着用が欠かせません。手袋をして一気に扱ぎ落とすことで、安全かつスムーズに作業が進みます。
動画の中では、種がついた穂先からすでに新しい芽が力強く伸び出していました。親株についた種の段階から次の命を芽吹かせる姿に、自家採種株ならではの旺盛な生命力が現れています。
改めて確認したい「自家採種」の驚くべき利点
なぜ自然栽培において自家採種がこれほど重視されるのでしょうか。今橋さんが語る利点には、自然の摂理に基づいた大切な原理が含まれています。
1. 種が「内側から綺麗になる」
自家採種を何代も重ねることで、種は目に見える姿だけでなく内面から純化されていきます。人間でいう「内臓」のような部分から綺麗になる、と今橋さんは語ります。過去に施された肥料や農薬などの余分な履歴が抜け、作物が本来持つ生命力が引き出されます。
2. 土地の環境を「記憶」して適応する
種には、自分が育った土壌や気候、日照、水はけなどの環境情報を記憶し、適応する力があります。購入した種ではうまく育たない土地であっても、採種を繰り返すことで性質が変化します。畑の気候風土に合った「その土地専用の作物」へと進化し、無肥料・無農薬でもたくましく育ちます。
3. 病害虫が寄り付かなくなり、味が向上する
自然界において、虫や病気は余分な肥料分や不自然な汚れを分解する「浄化役」として現れます。自家採種によって種そのものが綺麗になり、土と調和して育つと、浄化役である虫は役目を終えて来なくなります。過剰な窒素分を含まない作物は雑味が抜け、作物本来のクリアで深い味わいへと向上していきます。
まとめ:種を採ることで自然栽培の循環が完成する
栽培の初期は収穫に意識が向きがちですが、作物の営みは「種から始まり、種に還る」ことで一つの円を描きます。
畑で最も生命力にあふれた個体を残し、その命を種として次の世代へ繋ぐ作業です。地道な手作業の連続ですが、種を採るたびに作物は確実にその土地の風土そのものになっていきます!
持続可能な農を深めるためにも、まずは育てやすい葉物やネギ類から、命を繋ぐ自家採種を試してみてください。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。











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