イギリスで約20年にわたり自然栽培に取り組んできた今橋さんが、現地での農業を終了し、日本へ本帰国することを公表しました。欧州で数々の実績を残した今橋さんが、なぜ今この決断に至ったのか。これまでの歩みと、今後の日本での活動について動画の内容を整理してお伝えします。
イギリスでの農業終了と日本への本帰国を決めた理由
今橋さんは2024年10月中旬にイギリスでの農業を終え、日本へ本帰国します。一時的な滞在ではなく、完全な帰国となります。
帰国を決めた主な理由は二つあります。一つ目は体調面の影響です。イギリスは日本に比べて日照時間が短く、長年暮らす中で体に負担が蓄積していました。滞在10年を過ぎた頃から歯が欠け始め、奥歯の損傷や腰痛、電磁波への過敏症状など、さまざまな不調が現れたといいます。もう一つの理由は家庭の事情によるもので、前向きな判断としての帰国です。
これまで築き上げてきたイギリスの圃場は、すでに生産基盤が整っています。そのため、現在は4人の研修生に現場の管理を引き継ぐ形をとります。
また、今橋さんの活動をきっかけに、スペインやイタリア、ドイツなど欧州各国で自然栽培を始める実践者が増えました。各地の実践者をサポートするため、完全撤退後も年に3回ほどは現地へ戻り、巡回指導を続ける予定です。
20年間の歩みと欧州全体への広がり
今橋さんは49歳のうち、人生の3分の1以上にあたる約20年間をイギリスで過ごしました。栽培技術自体は初年度から野菜が育ち、手応えを得ていたそうです。
一方で、自然農法を現地に広める活動は大きな困難を極めました。最初の10年間は必死に普及を試みたものの、実践者は全く増えずゼロのままでした。あまりのショックから一時寝込むほど落ち込んだと振り返ります。
しかし、その挫折を機にアプローチを見直し「ラーニングプログラム」を開始します。学びの仕組みを整えたことで輪が一気に広がっていきました。
現在では欧州全体で50〜60名の実践者が誕生しています。実践面積の合計は数百ヘクタール(数百町歩)規模に達しました。
具体的な広がりとして、以下の事例が挙げられます。
- スコットランド:50ヘクタールの圃場で野菜や麦、菜種などを自然栽培で生産
- アイルランド(ロッド氏):有機栽培の大規模農家が、所有する7,000本のリンゴ園を自然栽培へ全面転換
- アイルランド(ダラ氏):2,000本のチェリーと2万本のリンゴを慣行農法から切り替え、無農薬・無肥料で有機認証を取得
2019年には英公共放送BBCラジオで全国放送され、問い合わせが殺到しました。2022年の大干ばつ時にも作物を実らせ、有力紙『ザ・サンデー・タイムズ』に掲載されるなど、現地メディアからも大きな注目を集めました。初年度に20人だった農場見学者数は、現在では200人規模に拡大しています。
科学的データが証明した土の力
今橋さんが開墾した当初の圃場は、非常に硬い粘土質の土壌でした。片手で棒を刺しても3センチほどしか入らず、全体重をかけても13センチしか刺さらなかったといいます。
地下茎の草取りに苦労しながらも、自家採種と感謝の姿勢を貫いて栽培を継続しました。その結果、土壌の状態は劇的に向上していきました。
象徴的な成果がブドウの収穫量です。植え付けた23本のブドウは、1本あたりの収穫量が一般的な有機栽培農家の50倍に達しました。わずか23本で、有機農家の1,200本分に匹敵する収穫量を無施肥で記録した形です。
2019年に実施した「10年間無施肥の土壌検査」では、以下の数値が科学的に実証されました。
- 土壌の栄養素:作物に必要な量が十分に存在
- 微生物の働き:5.0(最高水準の活性値)
- 土の健康状態:56.3
この圃場には、世界大学ランキングで名高いオックスフォード大学の農業専攻の学生たちも視察に訪れました。大学教授から教わる近代農学の理論と正反対でありながら、見事に作物が実っている事実に、学生たちは反論の余地がなく驚愕したそうです。
なお、今橋さんは世界最大級の有機農業会議「オックスフォード・リアル・ファーミング・カンファレンス」の質疑応答・講演へ登壇するため、2025年1月にも再び渡英する予定となっています。
高知県での新たな挑戦と人材育成
日本帰国後の新たな活動拠点として、今橋さんは高知県を選択しました。高知を選んだ背景には、豊かな自然環境に加え、現地の実践者から「野菜が育ちにくい地域だ」と聞いたことがあります。難しい土地だからこそ、自然農法で挑むやりがいがあると考えた結果です。
帰国後は、以下の条件を満たす農地と住居を探す計画を進めます。
- 水質の良いきれいな川が近くにあること
- 農薬や肥料が使われていない耕作放棄地
- 獣害の対策が可能で、管理機などの機械が搬入できる土地
2025年2月までに土地を確定させ、3月からの作付けスタートを目指します。
日本で行う活動の主軸は、イギリス時代と変わりません。自身の腰の健康に配慮しつつ研修生を受け入れ、自然栽培を普及できる実践者を育てる方針です。
すでに予定されている名古屋や奈良、北海道でのラーニングプログラムをはじめ、全国各地での講習活動やYouTube発信を継続していきます。欧州で培われた20年間の叡智が、今後日本の地でどのように展開されていくのか期待が高まります!
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。







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