自然農法や自然栽培を実践するうえで、多くの方が直面する大きな壁が「雑草対策」です。
特に土が未完成な初期の畑では、草の勢いに圧倒されることも少なくありません。
作業が追いつかなくなるケースもしばしば見られます。
しかし、自然栽培を長年実践されている今橋さんは、ポイントさえ押さえれば除草作業は「今の5倍は楽になる」と語ります。
今回は、日々の除草労力を大幅に減らす「先手の技術」を整理しました。
あわせて、多くの方が悩む「地下茎雑草(多年生雑草)」への現実的な向き合い方をお伝えします。
1. 除草で最も重要なのは「早期除草」と「先手」
除草作業において一番大切な鉄則は、「雑草が小さいうちに先手で取る」ことです。
芽が出る前の段階から対処することも含まれます。
雑草が大きく育ってから鎌で刈り払う作業は、大変な重労働となります。
一方、発芽直後の小さな芽であれば、道具で土の表面をなでるだけで処理できます。
余計な力をかけることなく、短時間で作業を終わらせることが可能です。
「生えていない場所」も一緒に掻く
ポイントは、「目に見えて生えている場所だけに目を奪われないこと」です。
一見すると草が生えていない土の表面でも、地中では無数の種が発芽準備を進めています。
草が少し顔を出した段階で、周囲の何もないスペースも含めて一気に表面を削ります。
このひと手間で、後から生えてくる草の量を劇的に減らせます。
万が一草に覆われて手遅れになった場合は、苗の周りだけを優先して救出します。
目安は手のひら2つ分ほどの範囲です。
2. 根まで抜く必要はない?「成長点」を理解した省力除草
「草取りは根っこからきれいに抜かなければならない」と考えがちです。
しかし、地下茎で増えるタイプ以外の雑草であれば、成長点より下を切るだけで再生しません。
土を少しえぐるようにして刃物を入れれば、力を入れて根を掘り起こす必要はないのです。
イネ科雑草と広葉雑草の成長点の違い
雑草の種類によって成長点の位置は異なります。
- イネ科雑草:地際近くの低い位置に成長点が存在します。地面すれすれで刈ると再生するため、土の表面を少しえぐり、数ミリから数センチ下を切断します。
- 広葉雑草(ハコベ、ホトケノザなど):茎が枝分かれする部分に成長点があります。そのため、地際付近で刈り取るだけでも再生は著しく遅れます。
根を地中に残す手法には、作業負担を減らす以上の利点があります。
残った根が微生物の住処やエサになり、土を豊かに団粒化してくれる点です。
3. 厄介な「地下茎雑草(多年生雑草)」の現実的な対策
スギナやドクダミ、ヨモギ、チガヤ、セイタカアワダチソウなどは地下茎(多年生)雑草です。
これらは成長点の下を切っても、残った地下茎から再び芽を出してきます。
すべてを手作業で掘り起こそうとすれば、膨大な時間がかかってしまいます。
そのため現場では、次のような「割り切った対策」が推奨されます。
① 作物を植える場所だけを集中して処理する
畝全体や通路の地下茎をすべて取り除くのは現実的ではありません。
- 耕起して畝立てをする場合:作物の根が張る「畝の表面の地下茎」だけを整地時に拾います。法面(サイド)や通路までは深追いしません。
- 部分耕起の場合:タネまきや苗を定植する条(幅15cm程度)の土だけをほぐします。そして、そのライン上にある地下茎のみを取り除いていきます。
② 刈った草を「草マルチ」として厚めに敷く
雑草の種や地下茎からの萌芽は、光を遮ることで抑制できます。
除草した草は、畝の上に厚めに敷いておくのが効果的です。
抑草効果が得られると同時に、土壌の保湿や夏の地温上昇の抑制にも役立ちます。
③ 通路などの広い面積は道具や小型機械を活用する
通路に生える雑草で作物が圧迫されるケースもあります。
その際、無理に手作業ですべてを抱え込む必要はありません。
刃の幅を調整した小型耕運機(管理機)を通路に通すなど、適切な道具に頼るのも大切です。
機械の力を借りることも、長く栽培を続けるための知恵といえます。
4. 地下茎雑草はやがて消える——土づくりのサインと向き合い方
自然農法を続けて土が健康になると、作物が育つ力が強くなります。
その一方で、雑草が繁茂する力は自然と弱まっていきます。
実際、かつては地下茎雑草で覆われていた畑でも、年数を経るうちに植生が変化します。
地下茎雑草が姿を消し、ホトケノザやオオイヌノフグリなどの扱いやすい越冬草へと移り変わります。
お米作りでも同様の現象が見られます。
土が育つと、初期に田車を軽く押すだけで、除草作業をほとんどせずに豊かな収穫が得られるようになります。
硬い土に地下茎雑草が生えるのは、自然の働きによるものです。
「強靭な根を伸ばして硬い土を耕し、土壌を改良しようとしてくれている」というサインでもあります。
雑草を単なる敵と見なさず、土を良くする存在として捉えながら、先手の除草技術で付き合ってみてください。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。











コメント