自然栽培を始めたものの、野菜がうまく育たない圃場に悩む場面は少なくありません。自然栽培を20年実践されている今橋さんは、土の状態に応じた具体的な手立てを動画で解説しています。土を回復させる手順や、雑草の観察から土壌環境を読み解くポイントを整理しました。
野菜も草も生えない場所には緑肥をまく
雑草すら生えない場所には、まず植物の種をまくことが基本となります。
今橋さんが推奨するのは、マメ科植物やクローバー、麦類です。これらをまいて半年ほど待つと、土の上でしっかりと大きく育ちます。
育った草の管理には注意が必要です。夏場などの高温期に根ごと引き抜くと、土が露出してひび割れを起こしてしまいます。
草刈りをする際は地上部だけを刈り取り、根は土の中に残します。苗を定植する部分だけをピンポイントで除草し、周囲の草は適度に残しておく方法が安全です。
水田で収量が極端に落ちた場合の対処法も語られました。1反あたり1〜2俵しか収穫できないような状態であれば、1〜2年ほど何も作らずに休ませる選択が有効です。自然の力で自生する草が生え、土が本来の力を取り戻していきます。
堆肥の部分施用と「床堆肥」のやり方
土の力を補う手段として、堆肥の活用が挙げられます。
効率的に使うコツは、野菜を植える穴に部分的に置くことです。全体に混ぜ込むよりも使用量を大幅に抑えられます。
土の力が極端に落ちている場所には、一時的にまとまった量を投入する選択肢もあります。ただし、堆肥の使いすぎには注意が必要です。過剰に入れると病気や害虫が発生しやすくなり、土中の窒素が過剰になります。葉が異常に巨大化したり、不自然な深緑色に変わったりして健全に育ちません。
根の張りを促す手法として「床堆肥(とこたいひ)」が紹介されました。手順は次の通りです。
- 植え付け場所の土を深さ30cmほど掘る
- 掘った底に落ち葉を敷き詰める
- 掘り上げた土を元に戻す
床堆肥の利点は、土の保温と根の伸びを促す点にあります。今橋さんが生育の遅かったミニトマトの畝に1mほど施工したところ、翌年には見違えるほど大きく育ちました。
あらゆる手を尽くしても作物が育たない場合は、床堆肥を施した上で表面にも堆肥を補う組み合わせが効果を発揮します。
外周の溝掘りと高畝で空気と水の流れを整える
植物が育たない土壌は、空気と水の循環が滞っているケースが多く見られます。改善には物理的な排水対策が欠かせません。
基本の作業となるのが畑の外周の溝掘りです。深さおよそ30cmを目安に畑の周りを1周掘り下げます。外周に溝を巡らせることで、土の中に新鮮な空気が入り込み、水はけが向上します。
雨が降った後に水たまりが何日も残る場所は、土が窒息している合図です。そのまま放置すると土が呼吸できない範囲が広がり、作物の根が傷んでしまいます。水が溜まる場所から排水口へ向けて溝を掘り、停滞した水を外へ逃がす誘導路を作らなければなりません。
雑草の種類から土の水分状態を読み解く
生えている雑草を観察すると、土壌に含まれる水分の状態が分かります。
水分が多い土壌に生える草
以下の草が多く自生している畑は、水分過多の傾向があります。
- イヌタデ
- タネツケバナ
- スカシタゴボウ
野菜が順調に育っていれば問題ありません。育ちが悪い場合は土を高く盛り上げた「高畝(たかうね)」に仕立てます。
高畝にしても湿気が抜けないときは、畝の脇に深さ30cmほどの溝を掘って排水を促します。今橋さんの粘土質な圃場でも、高畝と排水溝の組み合わせによってニンニクの生育が大幅に改善されました。
乾燥している土壌に生える草
乾きやすい土壌には、乾燥を好む草が生えやすくなります。
- イヌビエ
- スベリヒユ
- ハコベ
土が乾きすぎて作物が育たないときは「敷き草」が役立ちます。土の表面を刈った草で覆い、適度な湿り気を保つ工夫が必要です。
雑草でわかる土壌肥沃度の4つのレベル
生えている草の種類から、土の肥沃度を4段階で推測できます。土壌が豊かになるにつれて生える草の顔ぶれも変化していきます。
| レベル | 土壌の肥沃度 | 主な雑草の種類 |
|---|---|---|
| レベル1 | 低い | セイタカアワダチソウ、ススキ |
| レベル2 | やや低い | スギナ、シロツメクサ |
| レベル3 | 中程度 | カラスノエンドウ、スベリヒユ |
| レベル4 | 高い | オオイヌノフグリ、ハコベ、ホトケノザ |
レベル4の草が生えている土壌であれば、ほとんどの野菜が問題なく育ちます。
今橋さんが現在の圃場に入った12年前は、背丈の高い草が一面に茂る状態でした。年月を重ねて土が育つにつれ、現在では早春にオオイヌノフグリが一面に広がる土壌へと変化しています。
土壌検査でも有機物や各種ミネラルが十分に保持されている結果が出ました。土壌微生物の働きを示す数値は4.6、土の健康状態は5.1と非常に高い数値を記録しています。
草マルチと落ち葉マルチで土を守る基本手順
自然栽培では土を裸のまま放置せず、草や落ち葉で覆う管理が推奨されます。土の乾燥や劣化を防ぐ大切な作業です。
敷き草(草マルチ)の手順
苗が小さいうちは、風通しを確保するため株元から少し離して草を敷きます。
苗が活着して大きく成長した段階で、株元までしっかりと草を寄せて覆います。敷く厚みは5cmから10cm程度が目安です。
使用する草の種類に厳密な決まりはありません。畑の周囲にある雑草を刈り取り、そのまま活用できます。
落ち葉マルチの利点と注意点
落ち葉を土の上に敷き詰める方法も土壌保護に高い効果があります。
ただし落ち葉は草よりも軽いため、強風で吹き飛ばされる恐れがあります。風の強い地域や季節には飛散防止の工夫が求められます。
太陽の直射日光が当たり続けると、土は徐々に活力を失っていきます。草や落ち葉のマルチを上手に使い分け、土の乾燥を防ぎながら適度な環境を維持してみてください!
作物の状態が思わしくないときは土や植物を丁寧に観察し、排水対策や敷き草など今できる環境整備から整えていく姿勢が大切です。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。













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