自然栽培の土は耕す?耕さない?

自然栽培の土は耕す?耕さない? 土作りと自然の仕組み
土作りと自然の仕組み

自然栽培の土は耕す?耕さない?
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自然農法や自然栽培を始めるとき、土を耕すべきか耕さないべきかで迷う人は少なくありません。インターネット上では「耕すと微生物が死滅して土が弱る」という言説も見られます。

自然栽培を20年以上実践している今橋さんは、この疑問に対して明確な結論を出しています。本記事では、今橋さんが長年の経験と科学的な土壌検査データをもとに語った内容を整理してお伝えします。

耕すか耕さないかは実践者の自由

耕すか耕さないかは実践者の自由▶▲ この部分を動画で見る(1:00 から再生)

今橋さんの結論として、土は耕しても耕さなくてもどちらでも問題ありません。実践する人自身のスタイルや好みに合わせて選んでよいと今橋さんは言います。

一般的には「不耕起(耕さないこと)こそが自然農法である」というイメージを持たれがちです。しかし、今橋さんはこれまで土を耕すスタイルで栽培を続けてきました。22年の経験の中で、土を耕したことで土壌が衰えたり、微生物の活動が低下したりした実感はないと語ります。

10年間の土壌検査で証明された微生物の活性化

10年間の土壌検査で証明された微生物の活性化▶▲ この部分を動画で見る(4:45 から再生)

今橋さんが管理する圃場は、自然農法を始めて14年目を迎えています。完全無肥料・無農薬であり、草マルチは施すものの、種以外は堆肥も資材も一切投入していません。

年間約200人の見学者が訪れる中、「何も入れないと土の栄養がなくなり野菜が育たなくなるのでは」という疑問を投げかけられることが多くありました。そこで今橋さんは、客観的な事実を確かめるために土壌検査を実施しました。

検査を依頼したのは、英国土壌協会(ソイル・アソシエーション)が推薦する公的な研究所です。

  • 自然栽培5年目(2014年)の検査結果:何も施肥していない状態でも、土壌中の栄養素は十分に存在していました。微生物の活動量も中程度の水準を保ち、しっかりと機能していることが確認されました。
  • 自然栽培10年目(2019年)の検査結果:5年目と比較して微生物の働きがさらに活発化していました。非常に高い数値まで上昇しており、無肥料・無農薬を継続することで土がより豊かになる事実が証明されました。

定期的に耕起を行っている畑であっても、土壌の力は着実に向上していました。

今橋さんが土を耕す実務的な理由

今橋さんが土を耕す実務的な理由▶▲ この部分を動画で見る(6:00 から再生)

耕さなくても野菜が育つ可能性がある中で、今橋さんが耕起を選択するのには明確な作業上の理由があります。

粘土質の土壌と定植作業の効率化

今橋さんの畑は粘土質です。晴天が続くと土がひび割れ、カチカチに固まる性質を持っています。

作付時には何万本もの苗を定植します。耕して土を柔らかくしておけば、1つの苗を約3秒で植え付けられます。しかし不耕起で土が硬い場合、スコップなどで土を掘る作業が必要です。1苗あたり10秒から1分ほどの時間を要することになります。

何万本もの苗を1つずつ掘って植える作業は、現実的な作業時間を大幅に超えてしまいます。作業効率を確保するために、耕起は欠かせない工程となっています。

土への感謝と適度な耕起

今橋さんは、適度に耕したときの土はどこか喜んでいるように感じられると語ります。トラクターで耕起する際には、土中の生物に対して「ごめんね、ありがとう」と心の中で声をかけながら作業を進めます。

大昔から「農耕」という言葉が存在するように、人類は土を耕して作物を育ててきました。過去の歴史や日々の収穫結果を見ても、耕す行為そのものが土を壊すわけではないと今橋さんは説明します。

水田での過剰な耕起と収穫量のエピソード

水田での過剰な耕起と収穫量のエピソード▶▲ この部分を動画で見る(11:15 から再生)

今橋さんは自然農法を始めた初期、水田の代掻き作業で失敗をした経験を語っています。

作業の力加減が分からず、トラクターで土を粉々に砕いてしまいました。近隣の農家から止められて手で泥をすくったところ、手の平に土が残らず水だけが流れるほど微細に粉砕された状態でした。現代の理論に照らせば、土壌微生物が壊滅したと考えかねない極端な状態です。

しかしその秋、収穫できた米の量は反収8〜12俵に達しました。自然農法における平均反収である約4俵と比較して、2倍から3倍もの収量です。理論や推測にとどまらず、実際の現場で起こる現象を観察することの大切さを示す出来事でした。

科学が把握している土の生態系はわずか1パーセント

科学が把握している土の生態系はわずか1パーセント▶▲ この部分を動画で見る(12:15 から再生)

スプーン1杯(土1g)の中には、1億から数十億もの微生物が存在するといわれています。

土壌学のトップ科学者たちによれば、そのうち約99パーセントの微生物の働きは現代科学でも未解明のままです。科学で解明されている土の生態系は、わずか1パーセント程度に過ぎません。

土壌の世界は人間の浅知恵や理論が及ばない領域です。だからこそ、耕すか耕さないかという二者択一の議論に過度にとらわれる必要はなく、実践者が自分の基準で判断すればよいと今橋さんは提起します。

最も警戒すべきは耕起ではなく「肥料と農薬」

最も警戒すべきは耕起ではなく「肥料と農薬」▶▲ この部分を動画で見る(17:00 から再生)

土に最大のダメージを与える要因は、耕起の有無ではありません。今橋さんは「肥料と農薬」こそが土を衰弱させる根本原因であると言い切ります。

肥毒層の存在と作物への影響

畑に肥料や農薬を使用すると土壌が汚染され、地下約30cm付近に残留物質が蓄積します。これが「肥毒層(ひどくそう)」と呼ばれる層です。

肥毒層が存在すると、野菜の根の伸長が妨げられ、生育不良の原因になります。

肥毒を解消する2つのアプローチ

過去に肥料や農薬が使われていた土地で自然農法を始める際、肥毒層を解消する手順として今橋さんは次の2つの方法を提示しています。

  1. 初年度に深さ30cmまで耕起する:最初の年に約30cmの深さまで土を耕し、肥毒層を散らばらせます。トラクターがない場合は、スコップを使った天地返しでも有効です。土が上層に持ち上がると、雨や風の力によって浄化が進みます。物理的に耕すことで、肥毒の抜ける速度は格段に早まります。
  2. 自然農法の野菜を植え続ける:どうしても耕したくない場合は、無肥料・無農薬で自然農法の野菜を栽培し続けます。自然農法で育つ野菜は根を地中深くまで伸ばす特徴を持ちます。その根が肥毒層に到達し、毒素を吸収して土を浄化していきます。

自家採種の必要性

肥料や農薬を使って採種された市販の種には、薬や肥料の成分が記憶として残っています。土に負担をかけないためには、自家採種を繰り返して種自体を清浄な状態に戻していく取り組みも重要です。

まとめ:手法の選択よりも大切な土への向き合い方

自然農法において、土を耕すか耕さないかで悩む必要はありません。

  • 定植作業の効率や土質を考慮して、耕したい人は耕す
  • 耕したくない人は不耕起を貫く

判断の基準は実践者の選択に委ねられています。

本当に目を向けるべき本質は、土に肥料や農薬、動物性堆肥などの異物を入れないことです。そして、土や作物に対して愛情と感謝の念を持って接することが、土の力を引き出す最大の鍵となります!

迷ったときは手法の優劣を競うのではなく、ご自身の栽培環境に合わせて心地よい選択をしてみてください。

出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより

自然栽培の土は耕す?耕さない?

※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。

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