自然栽培を実践するうえで、日々の農作業を支える農具選びは欠かせません。自然栽培に20年携わる今橋さんは、自身が「世界一」と評価するお気に入りの鍬を紹介しています。イギリスでの20年間にわたる開拓を支え続けた鍬の特徴や、長く使い続けるための作法についてまとめました。
イギリスでの20年を支えた1本の鍬
今橋さんは渡英して自然農法を始める際、日本から道具を1本だけ持っていきました。それが福島県会津にある堤製作所の「姫鍬(ひめくわ)」です。
選んだ決め手は、ステンレス製である点と刃の角度、そして柄の長さでした。一般的な男性用よりも少し短めの柄が、今橋さんの体格に合っていたといいます。この1本を手にイギリスの地を開拓し、20年が経過した現在でも問題なく使用できる状態を保っています。
福島県会津「姫鍬」の歴史と構造へのこだわり
姫鍬を手がける堤製作所は、大正9年(1920年)創業の歴史ある鍛冶屋です。会津にはかつて100軒以上の農具鍛冶がありましたが、現在鍬を作っているのはごくわずかとなっています。
姫鍬には、職人の知恵と技術が随所に詰め込まれています。
- ステンレスと鋼の溶接:本体は錆びにくいステンレス、刃先には鋼を溶接しています。軽さと鋭い切れ味を両立した構造です。
- 女性や子ども向けの誕生背景:戦後の男手不足の際、女性や子どもでも楽に扱える軽い鍬として開発されました。
- ハートマークの刻印:刃の右上にある小さなハートマークは、類似品と区別するために半世紀以上前から施されている目印です。
- 柄に使われる「ホオノキ」:柄には軽くて丈夫で、狂いが少ないホオノキが採用されています。
現在は後継者の堤マリナさんが家業に入り、食と農をつなぐ手仕事の道具として姫鍬の伝統を伝えています。50年以上修理を重ねて使い続ける農家もいるほど、耐久性に優れた一生ものの道具です。
畑での実践|抜群の切れ味と土離れの良さ
動画内では、今橋さんが愛用モデルと同型の新しい姫鍬を使い、実際の畑で土を耕す様子が実演されました。
刃を土に下ろすと力を入れずともサクサクと深く入り、頑固な草の根も切断していきます。粘り気のある土壌であっても刃に土がつきにくく、作業が滞りません。作業効率の向上には、道具自体の軽さと土離れの良さが直結すると今橋さんは解説します。
また、鍬は用途や使い手によって適切な刃の角度が異なります。今橋さん愛用のモデル以外にも複数の角度が用意されており、作業姿勢に合わせて選ぶことが大切です。
長く使い続けるための手入れと「土鳴らし」の作法
姫鍬には、道具を長持ちさせるための使い方ガイドが付属しています。職人が推奨する適切な扱い方とメンテナンスの手順は次の通りです。
使い始めに行う「土鳴らし」
新品の鍬を初めて使う際は、まず柔らかい土の場所を選びます。力を抜いて鍬を振り、刃を土に馴染ませる「土鳴らし」を行ってから本格的な作業に入ります。
日々の作業後のお手入れ
毎日の作業後は水でしっかりと泥を洗い流し、水分を乾かして保管します。直射日光や湿気の多い場所を避けることが長持ちの秘訣です。昔の農家には「鍬を洗って仕舞わないと、今日の体の疲れが抜けない」という言い伝えが残されています。
刃や柄の修理
刃がすり減った場合の「先掛け修理」や、折れた柄の交換にも製作所が対応しています。手入れを繰り返すことで、何十年にもわたって使い継ぐことが可能です。
自分に合った鍬を選ぶための相談と購入方法
堤製作所の姫鍬は、一般的なネット通販のカート販売は行われていません。電話やメールを通じて、畑の土質や使い方、現在使用している鍬の悩みを直接相談しながら購入する形式をとっています。
平鍬は8,500円から製作されており、今橋さんが動画で使用しているモデルを指定して相談することも可能です。手仕事で作られる道具に関心のある方は、一度問い合わせてみてはいかがでしょうか!
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。












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