自然農法の実践を志すと、様々な問いに直面します。
「どうすれば無肥料・無農薬で作物が育つのか」。
「どうすればこの農法を理解してもらえるのか」。
このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
今橋さんは、日本で3年、イギリスで19年にわたり実践を続けています。
今回はその体験談から、自然農法の根底にある「心のあり方」を整理します。
あわせて、社会へ広げるための「普及のポイント」を学んでいきましょう。
1. 自然農法との出会い:「地球環境を変える」という強い決意
今橋さんは大学で商業を専攻し、もともと農業には無関心でした。
転機は、大学卒業後に知人の自然農法を知ったことです。
アルバイトの傍ら、約2畝の小さな畑を借りて野菜作りを始めました。
専門教育を受けていないため、固定観念がありません。
「肥料や農薬が必要」という常識を持たなかったのです。
その結果、1年目からナスやサツマイモが見事に育ちました。
その後、環境活動家である高木善之氏の講演会に参加します。
ここで今橋さんの価値観は激変しました。
「地球環境の危機を止めるには自然農法しかない」と直感します。
人生をかける決意を固めた今橋さんは、山口県へ移住しました。
水田と畑による専業就農へ踏み出したのです。
2. 苗が教えてくれた「生産者の心の力」
山口県での就農当初、周囲からは強い反対を受けました。
「儲からない」「無農薬でできるわけがない」という声が上がります。
若さゆえに、今橋さんは周囲への反発や怒りを抱えていました。
その感情のまま田植えを行ったところ、異常事態が起きます。
わずか3日後に植えた稲が一斉に枯死寸前になったのです。
近隣のベテラン農家も「こんな枯れ方は見たことがない」と匙を投げました。
そこで今橋さんは深く内省します。
「自分の怒りや負の心が、苗を枯らしたのではないか」と考えました。
気付きを得た今橋さんは、枯れかけた苗に語りかけます。
「怒りの心で植えて申し訳なかった。どうか復活してほしい」。
毎日謝罪と感謝の言葉をかけ続けました。
すると1週間後、枯れた苗の中心から新しい青い芽が伸び始めます。
奇跡的に成長を再開させたのです。
その年の秋、今橋さんは反収8俵を記録しました。
自然農法の平均収量である反収約4俵を大きく超える数値です。
翌年は、最初から清らかな感謝の心で田植えを行いました。
すると、平均の3倍にあたる反収12俵もの収穫を達成したのです!
学びのポイント
作物は単なる物質ではなく、生産者の心の状態に呼応して生きています。
技術やノウハウを追う姿勢も大切です。
しかしそれ以上に、「土や虫、作物に対する純粋な感謝の心」を持つことが求められます。
これこそが自然農法の最も根本的な土台となります。
3. 10年目の挫折:「作って見せる」だけでは人は動かない
「この農法を世界に広げたい」と考え、今橋さんは2005年に渡英します。
単身でロンドンの市民農園から活動を始めました。
その後エセックスへ拠点を移し、無肥料・無農薬での野菜作りに成功します。
土壌の生態系は豊かになりました。
絶滅危惧種のイモリが発生するほどの環境を作り上げたのです。
しかし渡英10年目の2014年、大きな壁に直面します。
立派な野菜を育て、直売や出荷で見せ続けていました。
それにもかかわらず、現地の新規実践者は10年間で「0人」でした。
誰一人として定着しなかったのです。
イギリスでは「何かを投入しなければ育たない」という近代農法の教育が根強く残っています。
作物ができている姿を見せるだけでは、実践の行動には結びつきません。
この現実に直面し、今橋さんは寝込んでしまうほどの挫折を味わいました。
4. 「見せる」から「伝える・教える」へ:世界が認めた大転換
今橋さんは半日で気を取り直しました。
作って販売するだけでは広がらないと気付いたためです。
そこで2016年、活動の軸を「伝えること」「教育すること」へ転換しました。
この意識の転換が、劇的な変化を引き起こします。
- 専門組織との連携とラーニングプログラム:英国の有機認証機関やヴィーガン・オーガニック・ネットワークの雑誌に、活動が掲載されました。:これを機に団体の代表者が圃場を視察します。:粘土質の硬い土から、無肥料・無農薬で立派なジャガイモが育っていました。:その現実に代表者は驚嘆したといいます。:共同で「自然農法ラーニングプログラム」という学びの講座を立ち上げました。
- 実践者の急増:体系立てて教える場を作った結果、実践者が急速に増え始めます。:イギリス国内だけにとどまりません。:アイルランドの大規模農家(菜種や麻の栽培)なども参加しました。
- 異常気象下での証明とメディアの注目:2022年、イギリスは記録的な猛暑(35度超)と2ヶ月の干ばつに見舞われました。:慣行農家が壊滅的な被害を受けます。:その一方、今橋さんの圃場の野菜は力強く育ち続けました。:この成果が、大手新聞『サンデー・タイムズ』で大々的に報道されます。:持続可能な農法として紹介されたのです。:さらにBBCラジオ全国放送への出演を果たしました。:「オックスフォード・リアル・ファーミング・カンファレンス」にも登壇します。:科学者やメディアからも、確固たる評価を獲得していきました。
まとめ:根本を磨き、普及に携わるために
今橋さんの22年間の歩みは、2つの重要な道標を示しています。
- 畑に向かう「心の純度」を磨くこと:不平不満や怒りを手放す姿勢が大切です。:土や植物、生命に対する敬意と感謝を持って向き合います。:心の姿勢そのものが、作物の生命力を引き出す原動力となります。
- 普及には「教育・言語化」の仕組みが必要であること:「良いものを作れば自然と広がる」という思い込みを手放す必要があります。:興味を持った人が実践できるよう、学びの場や伝え方を整えていきます。
自然農法には大きな可能性があります。
地球環境の再生や気候変動への適応など、現代に欠かせない農法です。
まずは足元で土と心に向き合ってみてください。
その上で、本質を正しく伝えられる実践を目指していきましょう。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。












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