一般的な園芸書を開くと「雨の跳ね返りを防ぐためにマルチを張りましょう」とよく書かれています。土中の病原菌が泥跳ねで葉に付着し、病気が蔓延するというのが主な理由です。
しかし無肥料・無農薬で育てる自然栽培の世界では、違った景色が見えてきます。
今回は、自然栽培を20年実践されている今橋さんの知見をもとに内容を整理しました。「雨の跳ね返りと病気の関係」、そして「土への信頼」について解説します。
一般的な農業で「泥跳ね=病気」とされる理由
慣行農法や一般的な園芸において、泥跳ねが警戒される理由は主に2点あります。
- 土中の糸状菌(カビ)や細菌が、水滴とともに下葉へ付着する
- 葉の傷や多湿環境から菌が侵入し、斑点病や疫病などの病気を引き起こす
そのため、敷きワラやビニールマルチで土と葉を遮断するのが定石とされています。
しかし、ここで一つの疑問が浮かびます。「土は本来、野菜を育てる存在なのに、その土が野菜を病気にする原因になるのだろうか」という問いです。
自然栽培の実践から見る「泥跳ね」の真実
この疑問に対する今橋さんの答えは、非常にシンプルです。
「自然栽培であれば、土が跳ね返って葉についても病気にはならない」
実際の畑では、水やり時に強い水圧で土が跳ね上がる場面が日常的にあります。草マルチをしていない場所では、ルッコラや水菜の下葉が泥まみれになります。
しかし、葉に土がべったりついても病気で枯れることは全くないそうです。泥跳ねで病気が出る場合、土の付着そのものが本質的な原因ではないと言えます。
なぜ病気になるのか?本当の原因
では、なぜ一般的には「泥跳ねで病気になる」と言われるのでしょうか。考えられるのは栽培環境や土壌、そして野菜の状態の違いです。
- 肥料による植物体の軟弱化:化学肥料や未完熟な有機肥料を過剰に与えると、細胞組織が緩んで軟弱に育ちます。体内に余剰な硝酸態窒素などがたまると、病原菌の格好の栄養源になります。
- 土壌微生物のバランスの乱れ:農薬や過剰な施肥は、土壌中の微生物環境を偏らせます。その結果、特定の病原菌だけが異常増殖しやすい環境が生まれます。
健康な土と健全な野菜であれば、泥が付いても問題ありません。肥料過多などでバランスを崩した環境でのみ、泥跳ねが病気の引き金になると考えられます。
トマトの垂直仕立てや栽培の工夫
動画内では、視聴者からの栽培に関する具体的な質問にも回答がありました。
- プランターでのトマトの垂直仕立て:プランターでも十分可能です。ただし根を広く張るため、土の容量が大きい容器を選ぶことが大切になります。成長に合わせて支柱へしっかり縛り上げれば、元気に育ちます。
- 誘引に使う紐:野菜を傷つけずに縛る資材として、今橋さんはポリ製のビニール紐を使っています。イギリスのDIY店等で手に入る頑丈なものです。扱いやすい資材を選ぶことも大切です。
「孤独」と向き合いながら自然栽培を歩む実践者へ
動画の後半では、自然栽培で新規就農した視聴者からのメッセージが紹介されました。
周囲は慣行農家ばかりで相談相手がおらず、孤独を感じるという内容です。病害虫が出ると「無施肥・無農薬だからだ」と言われる悔しさも綴られていました。その方はスイカにアブラムシがついた際、過去の肥料分を浄化してくれていると捉えたそうです。
今橋さん自身も20数年前、見知らぬ土地で就農した際は周囲と馴染めず孤立していました。会話をする相手も少なく、孤独を抱えていた時期があったと語ります。
しかし、土を信じて健康な野菜を育て、作物の「結果」を示し続けました。確かな成果を見せることで、周囲の反応も大きく変わっていったそうです。
自然栽培は環境を健全にし、食べる人の健康にもつながる栽培法です。虫の発生や周囲の目に悩んだときも、「土は作物を生かそうとしている」という信頼が支えになります。
まとめ:土を信じることからすべてが始まる
「泥跳ねで病気になる」という定説は、施肥によって土のバランスが崩れた結果、生まれた対症療法なのかもしれません。
自然の摂理に沿った土は、作物を傷つけるものではありません。余計なものを加えない健全な土は、命を力強く育む母体そのものです!
泥跳ねを恐れる前に、土の健全さや作物の育ち方に目を向けてみてください。自然の本来の働きを信頼することが、自然栽培の大切な基本となります。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。










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