自然農法を学び始めると、「雑草はどう処理すればいいのか?」「土を良くするために微生物資材を入れたほうがいいのか?」といった実践的な疑問が次々と湧いてきます。また、完全無肥料・無農薬で本当に野菜が立派に育つのか、不安を感じる方も少なくないでしょう。
今回は、イギリスで自然栽培を20年実践されている今橋さんの動画より、10年以上連作を続けた驚きのニンニク収穫と、耕作放棄地の開墾や資材の是非に関する視聴者からの質問への回答をまとめました。自然の摂理に沿った栽培のヒントが詰まっています。
10年以上の連作・自家採種でジャンボ化したニンニク
今橋さんの畑では、完全無肥料・無農薬、堆肥すら一切入れない土で、10年以上にわたりニンニクの連作と自家採種が続けられています。
収穫されたニンニクは、一般的なスーパーで見かけるものよりはるかに大きく、ジャンボニンニクに迫るほどの立派なサイズに育っていました。
連作することで「土が作り方を覚える」
一般的には連作障害が心配されるニンニクですが、自然栽培ではむしろ年々育ちが良くなっているといいます。
- 土の変化: 当初は硬く締まり、トラクターの刃が弾かれるほどだった土が、栽培を重ねるうちにふかふかに変化。
- 草の変化: 以前は猛威を振るっていた地下茎の雑草が、土の変化とともに自然と減少し、管理が大幅に楽になった。
「連作することで土が野菜の育て方を覚えていく」という言葉通り、土と作物が年々調和していくプロセスがうかがえます。
ニンニク栽培・自家採種のポイント
- 種球の選び方: なるべく大きな種球(鱗片)を選んで植え付けると、大きなものが収穫しやすくなります。
- 草マルチと風対策: 植え付け後に草マルチを施しますが、冬の突風で飛ばされないよう、発芽まではネットを上から被せて固定しています。
- 野菜の「大きさ」にとらわれない: たとえ小さく育ったとしても、自家採種を重ねた野菜には凝縮された生命力(エネルギー)が宿っています。見た目の大小で一喜一憂せず、育ってくれたことに感謝することが大切です。
耕作放棄地のセイタカアワダチソウ、根っこは全部抜くべき?
Q. 耕作放棄地で始めたいが、セイタカアワダチソウがびっしり生えています。畝を作る際、根っこをきれいに取り去る必要がありますか?
A. 必死になって全部を取り除く必要はありません。
今橋さんが日本で自然農法を始めた際も、背丈を超えるセイタカアワダチソウが群生していたそうです。
作業としては、地上部を刈り払い、苗や種を植える部分の根を適宜取り除くだけで十分です。
土を耕して作付けを始めると、土壌環境が変化し、翌年にはセイタカアワダチソウが減ってその時の土に必要な別の草が生えてくるようになります。無理に根を根絶やしにしようと力む必要はありません。
草マルチの実践:生えている草をそのまま使っていい?
Q. 周りの雑草を抜いて、そのまま野菜の周りに草マルチとして置いても大丈夫ですか?
A. 基本的にその場所に生えている草を使って問題ありません。
畑の周りや通路に生えている草は、その土地のバランスを整えるために生えている自然な存在です。刈り取ってマルチとして土の上に還してあげましょう。
実践時の2つの注意点
- 雨の日の再発根に注意: 根がついたままの草を湿った土の上に直接置くと、雨で再び根付いてしまうことがあります。天気が続く日に刈って乾燥させるか、すでに敷いてある枯草の上に重ねて根が直接土に触れないように工夫します。
- 種がついている草: 種がついた草をマルチにすると、後からその草が生えてくる可能性があります。気になる場合は種がつく前の草を使うと管理がスムーズです。
EM菌などの微生物資材やコンポストティーは使うべき?
Q. EM菌などの微生物資材を使うと土が良くなりますか?使うことでバランスが崩れることはありますか?
A. 自然農法では外部から微生物資材を投入しません。
資材を入れることで一時的に微生物が活性化し、初期は作柄が良くなる「一時的な効果」はあるかもしれません。しかし、これは人間でいう“栄養ドリンク”のようなもので、長期的に見ると土本来の自立的なバランスを崩してしまうリスクがあります。
海外の研究や実践例(コンポストティーなど)でも、1年目は収量が増えても、2年目・3年目と年を追うごとに土の力が落ちて収穫が減ってしまったケースがあります。
自然農法の本質は、「何かを足して土をコントロールする」のではなく、「土が本来持っている力を信じて引き出す」ことです。10年、20年という長い目で見たとき、何も持ち込まなくても土自身の力で野菜が豊かに育つ状態を目指します。
その他の栽培Q&A
ジャガイモの自家採種はどうする?
ジャガイモは花から採る種ではなく、収穫した「芋」そのものを種芋として残します。今橋さんの場合、60g〜90g程度の大きさの芋を種芋として選んで翌年に植え付けています。
人参の種採りのタイミングは?
種採りは「早すぎる」よりも「しっかり完熟するまで待つ」のが失敗しないコツです。種が緑のうちに焦って収穫せず、完全に茶色く熟して乾燥するまでじっくり待ってから採取しましょう。
プランター栽培で実が落ちてしまう
プランターで実つきが悪かったり落花したりする場合、土の容量不足や土壌の未熟さが考えられます。プランターで自然栽培を行う際は、できる限り容量の大きい深型のプランターを用意し、豊かな土の環境を整えてあげることが成功の秘訣です。
まとめ:外から足すのではなく、土の力を信じる
今回の学びを通して改めて感じるのは、「外から何かを与えようとする足し算の意識を手放すこと」の大切さです。
資材に頼らなくても、その土地の草を活かし、自家採種を重ねていくことで、土は自ら育つ力を取り戻していきます。10年連作したニンニクがたくましく育つ姿は、土が持つ無限の可能性を力強く証明してくれています。焦らず、土と野菜に感謝しながら向き合っていきたいですね。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。












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