自然栽培を20年実践している今橋さんが、鹿児島で自然農を10年以上続けるそーやんさんの畑を訪ねました。
そーやんさんは体験農園「畑の寺子屋」を運営しています。
直線の畝が並ぶ一般的な畑とは異なり、木や野草が共生する空間が広がります。
自然の調和を活かした畑づくりの工夫について、動画の内容を整理してお伝えします。
有機農業から自然農への転換と畑のデザイン
この畑は、もともとそーやんさんのご両親が10年以上有機農業を営んでいた場所です。
当時は冬になるとトラクターで全体を耕起し、堆肥を入れていました。
転換が始まったのは約6年前のことです。
そーやんさんは畑をすべて自然農へ切り替え、果樹などの木を植え始めました。
デザインの基準となったのは、屋久島の原生林です。
自然が持つ自由さや美しさに圧倒された経験が、現在の空間づくりにつながっています。
暮らしと畑がひと続きになる「食べられる庭」を理想とし、曲線を取り入れた景観を設計しました。
現在は約1反の敷地に20組ほどが区画を持ち、家庭菜園を学んでいます。
こぼれ種を活かした自然な栽培
畑の一角には、人の手をほとんど入れずに野菜が自生するエリアが存在します。
ここでは、こぼれ種から育った野菜が力強く育っていました。
長崎の伝統野菜である雲仙こぶ高菜や、福岡のかつお菜、大根などが混ざり合って芽を出します。
発芽の時期に合わせて周囲の草を刈り、光を当てることで成長を促す仕組みです。
畝立てや土作りは一切行われていません。
それでも野菜は立派に育ち、虫による食害もほとんど見られません。
収穫しながら良い株を残し、種を落とさせて命をつなぎます。
人の労力を減らしつつ、種の適応力を引き出す栽培法として実践されています。
火山灰土の特徴と乾燥への対策
現地の土壌は、火山灰を母材とする黒ボク土です。
下層にはシラス層が広がり、棒やスコップが深くまで入るほどフカフカな状態を保っています。
土は非常に柔らかく、野菜の根が素直に伸びやすい環境です。
一方で、保水層がないため水が染み込みやすく、極めて乾燥しやすい欠点も抱えています。
特に丘陵地にあるこの畑では、土が露出するとすぐに乾燥して灰のように戻ってしまいます。
そのため、刈り取った草で地表を覆う草マルチの徹底が欠かせません。
乾燥を嫌うタマネギの栽培などは難易度が高く、土質に応じた作物の向き不向きがはっきりと分かれます。
厄介なハマスゲを芝生に変える通路管理
通路の管理にも独自の工夫が見られます。
一般的には防除が困難な強害草とされるハマスゲを、そーやんさんは排除していません。
こまめに高さを揃えて刈り続けることで、美しい芝生のような緑の通路に仕立てています。
ハマスゲは夏の暑さに非常に強く、頻繁に踏まれても衰えません。
子どもたちが裸足で駆け回れるほど心地よい足元が、自然の草を利用して作られています。
厄介者とされる草の性質を逆手に取り、畑の機能美へと変える工夫です。
電気柵を外して野生動物と共生する
畑にはイノシシやアナグマなどの野生動物が頻繁に訪れます。
以前は侵入を防ぐために電気柵を設置していました。
しかし、畑が檻で囲われているような圧迫感に違和感を抱き、利用者の了承を得て撤去を決断します。
柵を取り払った結果、アナグマが畑の中に巣穴を掘って住み着くようになりました。
作物が掘り返されるなどの影響はあるものの、致命的な被害には至っていません。
過剰な排除をやめ、ある程度の収穫を分け合うような共生のバランスが保たれています。
初心者でも育つ区画とコミュニティの力
体験農園の区画は、1組あたり約15平米に区切られています。
女性1人でも月に2〜3回程度の通いで十分に管理できる広さです。
利用者の多くは未経験から始めた方々ですが、立派に巻いたキャベツなどを収穫しています。
風車をペットボトルで自作してモグラ対策を施すなど、各自が工夫を凝らして楽しむ姿が印象的です。
そーやんさんは過去に単身で専業農家を志し、挫折した経験を持っています。
その経験から、1人で抱え込まずに多様な人々と場を共有するスタイルへと移行しました。
日々の仕事や家庭の負担を抱える人々が集い、土に触れて元気を取り戻すコミュニティとして機能しています。
虫の大量発生を乗り越えて生まれる生態系のバランス
自然農への転換初期は、決して平坦な道のりではありませんでした。
1年目はメヒシバなどの特定の草が一面に広がり、多様性を欠いた状態に苦しみます。
転換後2〜3年目には、コオロギが大量発生して作物を食い荒らす事態も起きました。
しかし、年数を重ねるにつれて畑全体の草の種類が増え、多様な昆虫や天敵が集まり始めます。
特定の生物だけが爆発的に増える現象は次第に収まり、現在では害虫の被害が自然に落ち着くようになりました。
猛暑となった年でも、土壌と植物が持つ生命力によって豊かな実りが支えられています!
自然の遷移を受け入れ、時間をかけて生態系を整えていく姿勢が大切です。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。







コメント