自然栽培を実践する現場では、日々の管理や土壌の状態に応じた臨機応変な判断が求められます。今回は、カブの定植や間引きの具体的な数値から、読者から寄せられた疑問に対する今橋さんの回答を整理してお伝えします。
カブ(ターニップ)の収穫と定植のポイント
今橋さんの農場では、ターニップと呼ばれる品種のカブが栽培されています。収穫適期を迎えたものは順次収穫され、出荷へと回されます。
定植の株間と条間
苗から育てる場合、定植作業には明確な基準が設けられています。
- 株間は10センチから15センチ程度を確保します。15センチあれば十分に育ちます。
- あまり巨大化させないサイズを狙う設計です。
- まっすぐ植え付けるため、事前にしっかりと線を引きます。
- 条間は約45センチあけ、その中央に苗を配置していきます。
カブは比較的簡単に育てられる野菜の一つとされています。
直播き栽培と間引きの管理
直播きによる栽培エリアでは、30メートル以上の畝に種がまかれています。この区画では草取り作業を行っていません。それでも順調に育ちます。
途中で1回間引き作業を実施しており、間引いた葉も食用として利用できます。間引きを行うと、残った株に養分や空間が行き渡り、MサイズからLサイズへと大きく育っていきます。適度な間引きが成長を促す鍵となります。
読者からの質問に対する回答
実践者から寄せられた具体的な悩みに対し、今橋さんが自身の経験に基づいて回答しています。
白菜のこぼれ種が丸まらない理由
「こぼれ種からできた苗を育てても結球しない」という相談がありました。
今橋さんがイギリスに移住した1年目、5〜6年自家採種された種で白菜を育てた際は、しっかりと大きく丸まったものが収穫できました。一方で、キャベツを30年間自家採種している農家からは「自家採種を続けると野性に返り、丸まりにくくなることがある」と聞いたそうです。
自家採種を始めた初期段階では、葉が巻きにくくなる現象が起きる可能性があります。対策として、外葉を紐で縛って物理的に結球を助ける方法も挙げられます。
トマト苗の葉が黄色い原因と定植のタイミング
沖縄の粘土質土壌で、本葉3枚程度のトマト苗の葉が黄色くなっている事例への見解です。
葉が黄色くなる原因
農薬や肥料を使っていた土壌から自然栽培へ移行した初期によく見られます。土がまだ正常化されていない段階では、苗が養分をうまく吸収できないことがあります。枯れていなければ、成長するにつれてしっかりした株に育つため、そのまま育てて問題ありません。栽培を重ねるうちに地力がつき、葉が黄色くなる現象も収まります。
定植時期の判断基準
一般的な栽培書では「花芽がつくまで育てる」とされることが多いですが、今橋さんの基準は異なります。花芽がつくまで育てるのは、自然栽培の苗としては大きすぎると考えています。
- 9〜10センチポットの場合:草丈15〜20センチ程度まで育てて定植します。
- 5センチ程度の小ポットの場合:指の関節ひとつの大きさでも定植することがあります。
定植時期を見極める重要な条件は2点あります。土側の受け入れ準備が整っていること、そして遅霜の心配がないことです。イギリスでは4月にも霜が降りるため、小さな苗が冷害に遭わない時期を選ぶ必要があります。
畝立てにおける小型耕うん機の使用
畝を作る際に「耕うん機を使ってもよいか」という質問に対しては、肯定的な見解が示されました。
土を耕すか耕さないかについては、どちらを選択してもよいという立場をとっています。過度な耕起は避ける必要がありますが、適度な使用であれば問題ありません。
モグラによる食害への対策と考え方
畑にモグラの穴が増え、野菜が枯れてしまう被害についての相談です。
今橋さんの圃場にもモグラは生息していますが、野菜を食べられるような実害は起きていません。今橋さんは、モグラを敵視せず共存する姿勢をとっています。
モグラが土を盛り上げるのは、地下の空気や水の循環を良くする働きをしているサインと捉えられます。畑を荒らされるということは、土中の通気性や排水性が悪化している証拠です。
具体的な対策として、高畝に仕立てることが有効です。さらに圃場の外周へ、できるだけ深い溝を掘る土壌改善策が提案されました。外周に溝を掘ることで畑全体の通気と排水が改善され、モグラが耕土を掘り進む必要性が薄れます。溝を掘る際は、足を取られて転倒しないよう深さに注意してください。
スイカ栽培と連作について
スイカの栽培経験については、自然農法を始めた初年度に収穫まで至った経験があります。2年目以降は農地の移転があったため、連作の実験は行われていません。ウリ科の連作事例については、知人のネットワークを通じて情報収集する姿勢を示しました。
床堆肥の必要性と位置づけ
落ち葉などを大量に投入する「床堆肥(とこたいひ)」について、毎年の施工が必要なのかという質問がありました。
今橋さんによると、床堆肥は膨大な落ち葉集めや深い穴掘りを伴うため、基本的には行わなくてもよい手法です。どうしても作物が育たない場合の「最終手段」と位置づけられています。
今橋さん自身、20年間の自然栽培の中で数回しか施工していません。今回の紹介は研修生への指導や技術の共有が目的であり、土が育っていれば床堆肥がなくても野菜は十分に育ちます。高畝の造成や、カバー資材を用いた草の管理など、労力の少ない代替手段を選択することが推奨されます。
自然栽培では、目の前の現象を自然からのサインとして受け止め、土全体の環境を整えていく視点が大切です。
出典・元動画:
自然栽培20年の今橋さんのYouTubeチャンネルより
※本記事はAIによる要約と文字起こしデータに基づき、内容を整理したものです。
※今橋さんの素晴らしい取り組みを応援したく、学びを共有させていただきます。









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